• 現在、治療法として、ブラッドパッチという処置を施します。
    ブラッドパッチは俗称で、日本での正式な名称は、硬膜外自家血注入法で、英語ではepidural autologous blood patch(EBP)です。
    硬膜外自家血注入とは、字のごとく、硬膜外腔に、無菌状態で患者から採取した血液を、注入するという処置です。

  • 血に糊の働きをさせて、孔を塞ごうとするものです。

  • この方法は、40年前ほどから、行われていますが、リスクがないわけでもないです。
    過去に、髄膜炎、癒着などの論文が提出されています。

  • 現時点では、研究機関がなく、脳神経外科いち医師が、外来診察、ヘルニアなどの手術、常時20名以上の慢性髄液漏侯群入院患者さんの、処置や指示書の作成、また、他病院との連絡調整にと、終電で帰れれるかどうかという生活の中で、論文の段取りもしていかなくてはならない状態です。
    大学病院などは、研究施設も研究費も豊富にあるにも関らず、協力的でないのが現状です。

    ですから、このブラッドパッチが、現在最良の治療法であろうという形で、処置されています。実際、300人以上の患者さんに中には複数回施し、副作用や、問題は起こっていないので、安全といえる処置であると思います。
    私も、現在3回目のブラッドパッチを施していただき療養中です。
    現時点で、患者さんの8割の方が、ブラッドパッチを2、3回施し、回復に向かっています。

  • 研究機関が動けば、もっと画期的な治療方法が見出されるかも知れませんが、上記の理由でまだ先のことになります。

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